自主研究会を作る意味

更新日:2月15日

近年、ロールシャッハテストの衰退が臨床心理学の界隈では噂されていおりますが、本当にそうでしょうか?。


医療現場ではまだまだ保険点数(450点)として数えられておりますし、大人の事例に限らず、子どもの事例や近年増えている発達障害などでも、ロールシャッハの実施により、有益な情報を医師に提供することが出来ています。


「ロールシャッハテストが衰退している」という意見は、臨床心理学者の中でも、触れたことがない、ロールシャッハの魅力を知らない人たちの実際を知らない所感ではないかとも思います。


では、ロールシャッハの魅力とは何でしょう?。


私がロールシャッハに興味を持った頃、先輩から「ロールシャッハは結構分かっちゃう」という話を聞いたことがありました。でもこれも20年近くこの分野を勉強した中で、真のことではないように思っております。


今の私が感じていることは、「ロールシャッハは『奥が深い』」あるいは端的に『難しい』ということです。これは単に私に能力がないだけのことなのかもしれませんが、やはりそれが実感です。


しかしそういったものに、臨床心理学の駆け出しの頃に出会えた、興味を持てた事が一番の収穫のようにも思います。


つまり振り返ってみると、辻先生の『ロールシャッハ検査法』を大学院時代に手にし、「難しい、難しい」と思いながら、ページをめくった時間の積み重ねが最も大事なことだったのではないかと思います。そしてその時その時で、何か感じてきたことがあった。あるいはふとまた部分的に読み返したくなることがあるわけです。


そうした「難解」な本を臨床家人生の中で1冊でも持っていたり、出会っていたりすることは、貴重なことなのではないかと思うのです。


ウィスキーよろしく、学びのエイジングがロールシャッハを学ぶ魅力の一つなのではないでしょうか。


またそうした同じ思いや苦悩をわかりあえる仲間と学び続けることも、とっても重要な気がします。研究会を運営していく中で、それがだんだんとわかってきました。


『共通の未知』を探索していく場が、日々の臨床場面だけでなく、この研究会でも持てることを、今後も大事にしていきたいと思っております。


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